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紡ぎだされる色たち
ガラスは、太古の人が大切にしていた火がもたらした宝物です。
たき火 を沈めた後の地面にきらきら輝きをはなち、硬質なのに流れるようなやわらかな
フォルムをした物質が残ったものがガラスだったのです。
その昔から今まで、膨大な時間、数えきれない季節を重ね、人々の手と、進化する文明と共に、ガラスは静かにゆっくりと生きづいて来ました。
そんなガラスという素材から、たくさんのイメージとインス ピレーションを得て、私の蜻蛉玉は生まれます。
百色以上の棒ガラスの色の組み合わせから一つの蜻蛉玉を創りあげていくのですが、
色選びとフォルムの形成は、生け花の経験によるところが大きいと感じています。
四季折々の草花は、一つとして同じ形、体はなく、一本の花を手に取った感覚で、花器の中のみならず、空間を仕立てて行く感覚は、熱により刻一刻と変化していくガラスの色彩と形体を、一個の蜻蛉玉にしていく感覚とどこか似ています。
そうして出来上がったものは、落ち着いたアースカラーや燃えるような夕陽、熱帯植物のような鮮やかな原色が混ざりあったような不思議な表情を見せてくれます。